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一般的な臭気の発生機序をまとめると3段階に整理されます。この段階のどこかで対策を講じる事により、悪臭を消臭することが出来ます。ここでは、「一般的消臭理論」として、臭気の発生機序と消臭の関係を示しています。 |
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臭気が発生する第一段階は、溶剤や有機物などの臭気前駆物質が揮発や腐敗をおこして、臭気物質としての条件を整える段階です。
揮発や腐敗をおこさぬように、加熱処理したり、真空包装をしたり、抗菌・抗酸化剤を用いることは、この第一段階を対策することになります。
臭気発生を予防するので、消臭措置をしたことになります。 |
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臭気が発生する第二段階は、臭気源から発生した、臭気が高濃度化して揮散して拡散する段階です。
この段階での対策は、まずは臭気物質が高濃度化しないように、第一段階で考えられた消臭手段を講じた上で行うことが基本です。
既に存在する臭気や臭気物質を除去するために、臭気を吸着して減少させるような物理的方法や、臭気に化学反応を起こさせて無臭物質化してしまう化学的方法、または酵素や微生物を用いて臭気物質を分解し、無臭物質化する生物的方法を用いて臭気を減少することが考えられます。
現在でも、産・官・学の研究所で精力的に消臭原体を研究開発していますが、この第二段階での消臭を想定したものが多くなっています。 |
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臭気が発生する第三段階は、臭気が発生し拡散して、人間の嗅覚を刺激してしまう段階です。
この段階でただ一つ有効な消臭手段となり得るのは、香料を用いて嗅感覚に影響を及ぼし不快感などを感じなくさせる感覚的方法です。
臭気が存在しても人間が不快感や嫌悪感を覚えなければ悪臭にはなりません。 |
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「嗅覚と臭い物質(社団法人臭気対策研究協会)」より |
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